Issuer Credit Research

Issuer Flash: KEB Hana Bank

Issuer Flash: KEB Hana Bank

レポート日: 2026-08-03 イベント日: 2026-07-24 イベントタイトル: Hana Financial Group 2Q 2026 Business Results

1. Flash Conclusion

Hana Bankの2026年2Q決算は、それ自体では2026年5月のissuer summaryで示したHana Bankのシニア銀行債務に対するクレジット見解を変更するものではないが、方向性は1Q末時点よりも悪化している。上期の銀行単体純利益は引き続きKRW 2.121tn、累計NIMは約1.60%となり、KRW 408.6tnの預金基盤も引き続き有意な調達基盤である。公表利益と預金規模は従来の見解を支える要素だが、本イベントに焦点を当てた本フラッシュでは、現行格付け、同業他社対比での強さ、規制資本バッファ、ストレス時の資金調達アクセスを再評価していない。

重要な変化は資産の質である。総NPL比率は3月末の0.367%から6月末には0.485%へ上昇し、法人NPL比率も0.427%から0.610%へ上昇した。同時に、NPLに対する貸倒引当金カバレッジは123.5%から100.4%へ低下し、2Qの貸倒引当金繰入額は前四半期から大幅に増加した。これらの動きは、5月時点の見解を支えていた公表指標を悪化させ、1Q時点では早期警戒トレンドだった懸念を、明確に優先度の高いモニタリング項目へと引き上げるものである。本フラッシュでは、現行格付け、同業比較、規制上の余力、悪化をもたらした個別エクスポージャーの要因を検証していないため、シニア債務のクレジット力への最終的な影響は判断していない。

公表資本は、比率が低下したとはいえ、従来の5月時点の見解を引き続き支えている。Hana BankのCET1比率は15.93%へ、BIS比率は16.89%へ低下したが、主因は公表CET1資本の減少ではなく、リスク加重資産の増加である。これらの比率はシニア債権者にとって引き続き重要だが、資産の質の悪化、カバレッジの低下、RWAの増加が重なることで、信用コストが想定外に上振れした場合の余地は1Q時点より縮小している。今回の結果は、それ自体ではHana Bankのシニア債務に対する2026年5月時点の見解を変更するものではないが、同見解を、より損失感応度の高い劣後商品に必要な評価とは明確に分ける必要性を改めて強めている。

2. Earnings and Funding Remained Supportive

Hana Bankの2026年上期純利益はKRW 2.121tnとなり、前年同期比1.7%増加した。2Qの純利益はKRW 1.017tnで、前年同期比6.9%減、1Q比7.9%減となった。四半期ベースの減益には注意が必要だが、依然として底堅いコア収益の推移と併せて見るべきである。上期純金利収益は前年同期比14.5%増のKRW 4.465tn、四半期NIMは1.61%、上期累計NIMは約1.60%となった。

クレジット上のポイントは、利益が一様に改善しているということではない。引当費用は大幅に増加している。むしろ、経常的な金利収益が、増加する信用コストに対する有意な第一の防御線となり得る規模を維持している点が重要である。上期の引当前営業利益はKRW 3.098tnで、前年同期のKRW 2.901tnを上回った。これにより、直ちに資本を圧迫することなく、より大きな引当負担を吸収する余力がある。ただし、新たに問題化した与信の質と持続性を精査する必要性がなくなるわけではない。

資金調達基盤も引き続き有意な規模を有する。6月末時点の銀行単体総資産はKRW 586.8tn、貸出債権はKRW 398.1tn、預金はKRW 408.6tnだった。預金は3月末のKRW 396.2tnから増加した。Databookには、銀行単体の流動性比率、外貨流動性、満期ギャップに関する十分な詳細がなく、流動性耐性や市場性資金調達環境を評価することはできない。したがって、預金残高は資金調達規模の裏付けとして捉えるべきであり、ストレス時の資金調達安定性を証明するものではない。

3. Asset Quality Has Become the Main Credit Constraint

6月の数値は、5月のissuer summaryで確認した緩やかな軟化を上回る明確な悪化を示している。総NPLは3月末のKRW 1.378tnからKRW 1.852tnへ増加し、総NPL比率は約12bp上昇して0.485%となった。増加の大半は法人NPLによるもので、法人NPL比率は約18bp上昇して0.610%となった。家計NPLは比較的安定しており、比率は0.268%から0.276%へ小幅に上昇した。

指標 2026年3月末 2026年6月末 クレジット上の示唆
総NPL比率 0.367% 0.485% 低水準からではあるものの、前四半期比で有意に上昇。
法人NPL比率 0.427% 0.610% 悪化の主因。個別エクスポージャー単位の要因確認が必要。
家計NPL比率 0.268% 0.276% おおむね安定しており、悪化は一様に広がっているわけではない。
NPLに対する貸倒引当金カバレッジ 123.5% 100.4% 公表NPLに対するバッファが縮小。比率はなお100%をわずかに上回る。
銀行貸倒引当金繰入額 KRW 69.8bn KRW 228.6bn 引当負担の増加は、利益への圧力が強まっていることと整合的。
全体延滞率 0.388% 0.400% 小幅上昇。NPL、引当、カバレッジの動向と併せて評価すべき。

カバレッジ比率の低下は、もともと小規模だった問題債権残高の減少によるものではなく、NPLの増加と同時に生じているため、特に重要である。ただし、カバレッジが100%近辺であることを、引当不足と直ちに同一視するのは早計である。開示された数値は貸倒引当金のみを対象としており、Hana Bankは信用損失準備金も別途計上している。また、Databookでは、増加要因となった個別法人エクスポージャー、担保、プロジェクト・ファイナンス残高、セクター集中が特定されていない。したがって、適切なクレジット上の結論は、引当圧力が継続する可能性が高まったということであり、損失額を断定的に予測することではない。

入手可能なDatabookの詳細からは、法人NPLの増加をもたらしたエクスポージャー、セクター、担保を特定できない。したがって、次回開示では、この動きが少数のエクスポージャーに集中しているのか、特定の業種に起因するのか、あるいはより広範に拡散しつつあるのかを明らかにする必要がある。圧力の持続性を評価する際には、この構成が、延滞率、NPL、引当、カバレッジのヘッドライン指標と併せて重要となる。

4. Capital Headroom Has Narrowed but Remains Material

Hana BankのCET1比率は3月末の16.43%から6月末には15.93%へ低下し、BIS比率も17.52%から16.89%へ低下した。CET1資本はKRW 34.7tnでおおむね横ばいだった一方、リスク加重資産はKRW 211.4tnからKRW 218.0tnへ増加した。したがって、直接的な要因は、普通株式資本の明確な減少ではなく、RWAの増加と資本増加が限定的だったことの組み合わせである。

銀行シニア債権者にとって、公表比率は従来の5月時点の見解を構成する重要な要素であり続けるが、本フラッシュでは利用可能な規制上の余力や現行所要水準を評価していない。それでも、方向性は重要である。資産の質への圧力が続けば、RWAの増加、引当負担の拡大、NPLカバレッジの低下が相互に悪影響を強める可能性がある。これは、損失吸収やクーポンの結果が、ここでは検証していない商品条件や規制資本トリガーに左右されるAT1およびTier 2保有者にとって、より重大な意味を持つ。本フラッシュでは、これらの商品や持株会社債務について結論を示していない。

今回の結果により、将来のRWA増加ペースは、単一時点の比率だけを見る場合よりも重要性を増している。今後の資産の質、引当、カバレッジ、RWAの動向は、問題エクスポージャーの構成および担保状況と併せて評価すべきである。NPLのさらなる悪化とRWAの持続的な拡大が同時に進めば、資本保全と引当余力が次回更新時の中心的な論点となる。

5. What To Watch Next

6. Sources

Unconfirmed Items