Issuer Credit Research

Issuer Flash: PT Pertamina (Persero)

Issuer Flash: PT Pertamina (Persero)

Report date: 2026-08-26 Event date: 2025-12-31 Event title: FY2025監査済み決算および年次報告書アップデート

1. Flash Conclusion

PertaminaのFY2025監査済み連結財務諸表、2025 Annual ReportおよびFY2025 Earnings Call資料は、従来の調査時点で入手可能だった情報と比べ、親会社レベルの財務状況についてより前向きな姿を示している。売上高はFY2024のUSD75.33bnからUSD70.89bnへ減少した一方、経営陣提示ベースのEBITDAはUSD10.79bnからUSD11.43bnへ増加し、親会社所有者帰属利益もUSD3.13bnからUSD3.35bnへ増加した。監査済み営業キャッシュフローはUSD6.58bnからUSD9.28bnへ増加し、現金はUSD14.61bn、利息付債務はUSD22.98bnと概ね横ばいだった。

信用面で最もポジティブな示唆は、報告ベースの利息付債務が前年比で目立って増加することなく、営業キャッシュ創出力が強まった点である。ただし、USD6.61bnの投資額はAnnual Report / Earnings Call資料に記載された資本財投資額であり、監査済みCFOとの整合性が独立に確認された現金ベースのcapexではない。このため、CFOから報告投資額を差し引いたUSD2.67bnは複数資料をまたいだ参考計算であり、会社が定義するフリーキャッシュフローではない。したがって今回の開示は財務柔軟性を示す根拠を幾分強めるものの、補償金回収、債務償還期限、コベナンツ、個別債券の保護条項に関する論点を解消するものではない。

Event dateはFY2025の期末日である。監査済み財務諸表には2026年4月15日付の監査報告書が付されているが、これら資料の一般公開日について独立に確認できる日付は得られていない。期末日および監査報告書日付を一般公開日と解釈してはならない。

2. FY2025 Financial Disclosure

監査済み連結財務諸表一式からは、資産、負債、現金、利息付債務およびCFOについてFY2024比較値を含む財務諸表数値が得られる。Annual ReportおよびEarnings Call資料からは、経営陣提示ベースの売上高、EBITDA、親会社所有者帰属利益および報告資本財投資額が得られる。PertaminaのFY2025総資産はUSD91.63bn、負債はUSD47.02bnであり、差額として算出される純資産は約USD44.61bnとなる。これは連結ベースで相応に大きなバランスシート基盤であるが、会計上の純資産だけでは、親会社で利用可能な現金や特定債券の回収可能性を示すものではない。

FY2025 selected consolidated indicators USD bn Source and credit interpretation
Revenue 70.89 Annual Report / Earnings Call資料。FY2024を下回るが、それだけでキャッシュ創出力を決定するものではない
EBITDA 11.43 Annual Report / Earnings Call資料。FY2024を上回り、収益耐性を下支え
Profit attributable to owners 3.35 Annual Report / Earnings Call資料。FY2024を上回る
Operating cash flow 9.28 監査済み連結財務諸表。FY2024を大幅に上回る
Reported capital-goods investment 6.61 Annual Report / Earnings Callの投資指標。現金capexとして独立に確認されたものではない
Indicative CFO less reported investment 2.67 複数資料をまたいだ計算値。会社定義のフリーキャッシュフローではない
Cash and cash equivalents 14.61 監査済み連結財務諸表。重要な流動性資源だが、保有主体や使用制限の詳細に左右される
Interest-bearing debt 22.98 監査済み連結財務諸表。FY2024から概ね横ばい

表中の全指標は、2025年12月31日終了のFY2025年度に対応している。この期末日は、参照資料の一般公開日を独立に確認できていないため、本フラッシュではEvent dateとして使用しているものであり、一般公開日ではない。

売上高が減少する一方でEBITDAおよびCFOが増加した組み合わせは信用面でプラスだが、次期にその要因を確認せずに持続性を外挿すべきではない。確認した資料からは、セグメント別キャッシュフローの完全なブリッジ、補償金回収日数、完全な債務償還期限構成、短期債務カバレッジ、現金capexと配当の整合計算は抽出できていない。政策との結び付きが強いエネルギー発行体では、売掛金や規制対象製品に対する補填の変化が、表面上の利益に影響する前に流動性を悪化させる可能性があるため、これらの詳細は重要である。

3. Credit Read-Through

発行体にとって、FY2025実績は、報告投資が利息付債務の急増によって資金調達されたとの当面の懸念を和らげる。また、年末時点でグループが相応に大きな現金残高とプラスの営業キャッシュ創出を有していたことを示す。これは、Pertaminaの国内エネルギー供給における戦略的重要性、統合された事業基盤、政府政策との関係を軸とするより広範な信用力評価を補強するが、それに代わるものではない。

政府政策は引き続き支援要因であると同時に制約要因でもある。供給、流通、輸入、精製におけるPertaminaの役割を踏まえると、事業継続を維持する強い国家的インセンティブが存在する一方、対象債務に対する明示的な政府保証は確認されていない。特別支援の可能性、経路、タイミングおよび法的形態はいずれも未確認である。国家支援を一般論として想定するよりも、燃料補償金とその現金回収スケジュールの方が早期警戒指標として有用である。

公式Credit Ratingsウェブページには、Moody's Baa2 / Negative、S&P BBB / Stable、Fitch BBB / Negativeと表示されている。この発行体掲載ベースのスナップショットはいずれもinvestment gradeだが、同ページには“updated per: December 2025”とあり、当初の格付アクション日や各格付機関の詳細な根拠は掲載されていない。したがって、新たに確認された格付アクションの証拠としては扱わない。投資家は、アウトルックや個別証券格付に依拠する前に、最新の一次格付資料を取得すべきである。

Annual Reportではまた、報告期間後の動向として、取締役会の変更、Danantaraへの持株変更、下流事業の再編、税務紛争、原油ガバナンスに関する疑義を巡る調査の開示、米ドル建て債券の償還などが示されている。これらはAnnual Reportで開示された事実であるが、企業、債務および債権者への影響は未確認である。特に、持株変更それ自体は、保証、債務移転、債権者順位の変更、個別債券の保護条項変更を示すものではない。

4. Points to Look at Next

次回の財務レビューでは、監査済みCFOを現金capex、配当、補償金債権、短期借入金および期末現金と照合する必要がある。これにより、FY2025の財務柔軟性が持続可能なのか、それとも政策関連の運転資本負担がEBITDAの下で積み上がりつつあるのかを判断できる。連結EBITDAの増加が幅広い事業改善によって支えられているのか、それとも資本集約的な下流事業支援によって相殺されているのかを判断するには、上流、精製、商業部門のセグメント別キャッシュ実績も必要である。

債券保有者にとって残る論点は、詳細な債務償還期限構成、コミット済み融資枠、通貨およびヘッジ構成、offering memoranda、negative pledge条項、cross-default条項、change-of-control条項、弁済順位、明示的保証の有無である。関連する最新の格付機関リリースならびにDanantara関連のガバナンス・資本配分枠組みの実施状況について、インドネシアのソブリン環境および補償金の現金決済と併せてモニターすべきである。

5. Sources

Unverified / pending