Issuer Credit Research

Issuer Flash: Shinhan Bank

Issuer Flash: Shinhan Bank

レポート日: 2026-08-03 イベント日: 2026-07-23 イベントタイトル: 2Q 2026 Results

1. Flash Conclusion

Shinhan Bankの2Q26決算を受けても、銀行シニア債に対するクレジット評価は概ね不変である。同行は引き続き、堅調な収益力、預金を中心とする資金調達構造、低い預貸率を示している。単体純利益は2Q26にKRW 1.30tnへ増加し、KRW預金の伸びがKRW貸出を上回ったことで、預貸率は92.2%へ低下した。これらはシニア債権者にとって支援材料であり、Shinhan Bankを質の高い韓国商業銀行クレジットと評価した2026年5月の発行体サマリーの見方を補強する。

主な制約要因は、短期的な収益力ではなく、引き続き資産の質である。四半期の引当金は減少したが、これを基調的な悪化傾向の反転と解釈すべきではない。単体銀行のNPL比率と総延滞率は小幅に上昇し、SME延滞率も上昇したほか、NPLカバレッジ比率はさらに低下して153.4%となった。これは、5月の発行体サマリーで設定した150%のモニタリング・トリガーをわずか3.4ポイント上回る水準にすぎない。絶対水準としての各比率はなお低く、短期的なストレス事象を示唆するものではないが、NPLまたは信用コストの上昇を伴ってカバレッジがさらに低下する場合には、より慎重な再評価が必要となる。したがって、今後数四半期の開示は、SME、SOHO、建設、不動産関連借り手への圧力がより持続的なものとなりつつあるかを判断するうえで重要である。

グループレベルでは、SFGの暫定CET1比率は13.43%へ改善した一方、グループはKRW 700bnの第3四半期自社株買いと1株当たりKRW 740の2Q配当を通じて、株主還元プログラムを継続した。これは、事業銀行のシニア債に対するクレジット評価を直接変更するものではない。ただし、グループの資本余力、RWA成長、信用コスト、株主還元の相互関係を引き続き監視する必要性は残る。CET1指標および株主還元策はSFG連結ベースの開示であり、Shinhan Bank単体の資本データとして扱うべきではない。

2. 2Q26 Earnings and Funding

Shinhan Bankの1H26純利益はKRW 2,458.5bnとなり、前年同期比8.5%増加した。第2四半期の純利益はKRW 1,301.4bnで、1Q26比12.5%、2Q25比14.3%増加した。四半期の利息収益がKRW 2,485.3bnと前四半期比3.4%増加したことが業績を支えた。銀行の四半期NIMは1bp上昇して1.61%となった。この結果は、前回の発行体サマリーで述べた競争環境や金利低下の可能性がある状況下でも、同行の中核的な金融仲介フランチャイズが引き続き収益を創出したことを示唆する。

資金調達指標も良好であった。6月末のKRW貸出はKRW 340.3tnと3月末比で0.4%の増加にとどまった一方、総預金は前四半期比1.3%増のKRW 354.9tnとなった。低コスト預金はKRW 154.0tnへ増加し、総預金の43.4%を占めた。開示された預貸率は、3月末の93.6%、2025年末の96.0%から92.2%へ低下した。この比率低下は、国内貸出債権を支える預金バッファーの拡大を示しており、銀行シニア債の資金調達耐性にとってプラスである。

貸出構成を踏まえても、国内景気悪化に対して同行が最も影響を受けやすい領域に関する従来の評価は変わらない。法人向けKRW貸出はKRW 193.1tnで、このうちSME向けがKRW 147.7tn、SOHO向けがKRW 71.5tnであった。個人向けKRW貸出は前四半期比1.2%増のKRW 147.2tnとなり、このうち住宅ローンはKRW 74.5tnであった。住宅ローンの低い延滞率は支援材料だが、SME/SOHOおよび不動産関連エクスポージャーが貸出ポートフォリオの中でより信用感応度の高い部分であるという見方を覆すものではない。プレゼンテーションでは、6月末時点のShinhan Bankの全通貨ベースLCRが104.5%、外貨ベースLCRが177.5%であったことも示された。これらは足元の流動性指標ではあるが、資金調達構成、NSFR、満期ギャップ、通貨別の資金調達コストは未確認である。

プレゼンテーションでは、2Q26の信用損失引当金がKRW 149.6bnとなり、前四半期比23.3%、前年同期比37.2%減少したことも開示された。この減少は四半期利益を押し上げた。ただし、慎重に解釈する必要がある。四半期の引当金は、計上時期、回収、ポートフォリオ構成、経営陣によるオーバーレイの影響を受け得る一方、NPL、カバレッジ、延滞率の推移は、累積的な資産の質をより直接的に示すためである。

3. Asset Quality Remains the Key Constraint

6月末時点のストック指標は、現時点で懸念払拭を支持する内容ではない。Shinhan BankのNPL比率は3月末の0.30%から0.31%へ上昇し、NPLカバレッジ比率は162.1%から153.4%へ低下した。NPL残高に対するカバレッジはなお相応に厚いが、この低下は5月の発行体サマリーですでに指摘した悪化方向の動きを継続するものである。総延滞率も0.32%から0.34%へ上昇した。

セグメント別データは一様に悪化したわけではなく、引き続きまちまちである。個人向け貸出の延滞率は0.25%で横ばいとなり、住宅ローン延滞率は1bp上昇の0.19%にとどまった。一方、SME延滞率は0.46%から0.49%へ上昇した。SOHO延滞率は0.48%から0.47%へわずかに改善したものの、2025年末の0.41%を上回っている。大企業向け延滞率は0.04%から0.09%へ上昇した。なお低水準ではあるが、この動きについては、1四半期の結果から傾向を外挿するのではなく、今後を注視する必要がある。

開示内容は、セクター別の圧力が一様ではないことも示している。SME建設業向け延滞率は3月末の1.02%から0.76%へ低下した一方、SOHO建設業向け延滞率は1.16%から1.22%へ上昇し、SME不動産・賃貸業向け延滞率も0.22%から0.30%へ上昇した。これらのデータは、広範な資産の質の悪化を裏付けるものではないが、SMEおよび不動産関連借り手を継続的に監視する必要性を支持する。クレジット分析上の重要な検証点は、これらの延滞債権がNPLや信用コストの上昇へ移行するか、また同行が追加引当を通じてNPLカバレッジを再構築するかである。

4. Group Capital and Return Policy

SFGが開示した6月末の暫定グループCET1比率は13.43%で、3月末の暫定比率を13bp上回った。配当および自社株買いを実施したにもかかわらず、利益計上によりグループ普通株式等Tier 1資本は増加し、グループRWAは前四半期比1.6%増加した。開示されたグループの資本状況は、Shinhan Bankを取り巻く金融グループ全体の文脈を支える材料ではあるが、今回の2Q決算発表で示されなかった銀行単体の自己資本比率に代わるものではない。

グループはまた、KRW 700bnの第3四半期自社株買いを決議し、1株当たりKRW 740の2Q配当を発表するとともに、2026年10月までに総額KRW 1.4tnの自社株買いを実施する方針を示した。さらに、第4四半期の追加自社株買いについては、利益および資本の状況を踏まえて判断するとした。Shinhan Bankのシニア債権者にとって、これらの施策自体が短期的なクレジット上の問題となるわけではない。引き続き、事業銀行の預金フランチャイズ、収益性、規制上の地位が主要な評価要素である。ただし、信用コストまたはRWAの増加が加速した場合に、株主還元がグループの資本余力と整合的であり続けるかを監視する重要性は高まる。

SFGによれば、四半期中のグループRWAはKRW 5.8tn増加し、主としてノンバンク子会社における信用RWAの増加と、一部はウォン安が要因となった。グループCET1比率の上昇は、当面のグループ資本の推移にとって支援材料だが、銀行単体の資本状況を示す証拠ではない。次回の単体資本開示と、毀損債権および信用コストの推移の方が、銀行シニア債のクレジット分析にとってより直接的な判断材料となる。

5. What To Watch Next

次回の開示では、4点を検証する必要がある。すなわち、NPL、カバレッジ、総延滞率が安定するか、SMEおよびSOHOの延滞が毀損債権または信用コストへ移行するか、預金、預貸率、および開示された2つのLCRが引き続き支援的な水準を維持するか、そしてグループのRWA増加および株主還元と並行して銀行単体の資本指標が底堅さを維持するかである。特にNPLまたは信用コストの上昇を伴って、カバレッジが150%のモニタリング・トリガーを下回る場合には、より慎重な再評価が必要となる。

現在の公開資料によれば、6月末時点のShinhan Bankの全通貨ベースLCRは104.5%、外貨ベースLCRは177.5%である。これらは有用な足元の流動性指標だが、外貨資金調達を完全に評価するには不十分である。NSFR、通貨別の満期ギャップ、資金調達構成、資金調達コストに関する情報は未確認である。個別債券の条件、実勢スプレッド、銘柄レベルの相対価値も、今回の決算発表の対象外である。これらは、外貨建て債、カバード債、Tier 2またはAT1証券について引き続き必要なデューデリジェンス項目であり、開示されたLCRのみから推測すべきではない。

6. Sources