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Issuer Flash: LIC Housing Finance Limited - Q4 FY2026 / FY2026 Results

Issuer: Lic Housing Finance | Document: Issuer Flash | Date: 2026-05-14 | Event: Q4 Fy2026 Results

作成日: 2026-05-14
対象: LIC Housing Finance Limited
レポート種別: issuer_flash
イベント日: 2026-05-13
イベント: Q4 FY2026 / FY2026 audited results and final dividend

1. Flash Conclusion

LIC Housing Finance Limited の2026年3月期決算は、既存の信用見立てをおおむね確認する内容である。急改善ではないが、Q4の利ざや回復、通期利益の底堅さ、Stage 3 EAD比率の改善、プロジェクトローン実行額の抑制を合わせると、債券投資家には中立から小幅ポジティブに読める。2026年5月10日の issuer_summary では未公表だったFY2026通期決算を、本Flashでは監査済み実績で置き換える。

同社は引き続き、LICブランドと国内AAA格付を持つ大手住宅金融発行体であり、低リスクの個人住宅ローン中心という守りの強さが信用の中核である。一方、同社債務をインド政府またはLICの明示保証付きとは扱わない。今回決算もその位置付けは変えない。Stage 3 EAD比率は2025年3月末2.47%、2025年12月末2.45%から、2026年3月末2.16%へ低下した。NIMはQ4 FY2026で2.80%へ改善したが、通期では2.68%とFY2025の2.73%を下回り、住宅ローン金利競争による利ざや制約は残る。

2. What Was Announced

会社は2026年5月13日、Q4 FY2026およびFY2026通期の監査済み決算、ならびに1株当たり Rs 10 の期末配当をNSEへ提出した。信用分析上の中核は単体の住宅金融事業である。連結FY2026 PATは Rs 5,604 croreで、単体の Rs 5,595 crore と大きく変わらない。

指標 Q4 FY2026 FY2026 信用上の読み方
貸出ポートフォリオ n.a. Rs 3,20,707 crore、前年比4%増 成長は控えめ。無理にリスクを取りに行っていない点は債券投資家に好ましい
総実行額 Rs 21,019 crore、前年比10%増 Rs 66,544 crore、前年比4%増 Q4に回復感はあるが、通期ではまだ慎重な成長
個人住宅ローン残高 n.a. Rs 2,70,893 crore、前年比4%増 ポートフォリオの中核は引き続き低リスクの個人住宅ローン
プロジェクトローン実行額 Rs 847 crore、前年比3%減 Rs 1,964 crore、前年比48%減 高延滞セグメントへの新規リスク追加を抑制
NII Rs 2,221.78 crore、前年比3%増 Rs 8,424.52 crore、前年比約5%増 金利競争下でも利息収支は維持
NIM 2.80%、前年同期2.76% 2.68%、FY2025は2.73% Q4は改善。ただし通期利ざやはまだ圧迫されている
PAT Rs 1,497.41 crore、前年比9%増 Rs 5,595.15 crore、前年比3%増 利益は底堅いが、成長率は低め
Stage 3 EAD比率 n.a. 2.16%、FY2025は2.47% 今回決算で最も明確な信用プラス
期末配当 Rs 10 per share Rs 10 per share 利益水準から見て過度な株主還元とは見にくい

3. Credit Read-Through

収益面は「強い改善」ではなく「守れている」と評価する。単体PATはQ4で前年比9%増、通期で前年比3%増。NIIは増えたが、通期NIMは前年比5bp低下した。住宅ローン市場では銀行との競争が強く、優良給与所得者向け貸出は利回りを大きく取りにくい。今回の結果は収益性のブレイクアウトではなく、低リスク資産を中心にしながら利益水準を保った決算である。

資産品質の改善は明確なプラスである。Stage 3 EAD比率が2.16%まで下がり、FY2025末からの改善が監査済み通期でも確認された。既存レポートで注意点としていたプロジェクトローンや非住宅法人ローンは、残高比率が小さい一方で延滞率が高い。今回、プロジェクトローンの通期実行額が48%減ったことは、高リスク資産を急拡大させていないことを示す。

調達・資本面は次段階の確認が必要である。連結総資産は約 Rs 3,25,213 croreで、借入は社債、銀行借入、預金、劣後債を組み合わせる。ただし、FY2026年次報告でCRAR、Tier 1、gearing、ALMギャップ、流動性バッファを再確認する必要がある。相対価値では、同社は「民間中位NBFCより守りが強く、政府系政策金融発行体より法的支援が弱い」位置付けを維持する。

4. What To Watch Next

次に見るべきは、FY2026年次報告と格付会社の結果反映コメントである。決算短信とプレスリリースで主要利益、貸出残高、NIM、Stage 3 EADは確認できたが、ALM、満期山、未使用銀行ライン、固定預金の粘着性、CP依存、担保・保証付き借入の構成はまだ十分ではない。

利ざやでは、Q4の2.80%が一時的な回復か、FY2027にかけて2.7%台後半で安定するかが焦点となる。貸出成長では、個人住宅ローンの回復が中心なら中立から小幅プラスだが、非住宅個人、プロジェクト、法人不動産向けの伸びが速い場合は再評価が必要になる。配当は現時点で大きな懸念ではないが、FY2026のCRAR、Tier 1、内部留保と合わせて確認する。

5. Unverified / Pending

6. Sources