Issuer Credit Research

SoftBank Group Issuer Flash

Issuer: Softbank Group | Document: Issuer Flash | Date: 2026-05-13 | Event: Fy2025 Results

Report date: 2026-05-13 Issuer: SoftBank Group Corp.(ソフトバンクグループ株式会社) Event: FY2025 full-year results for the fiscal year ended March 31, 2026 Report type: issuer_flash

1. Flash Conclusion

FY2025通期決算は、短期的にはSBGの信用見方をやや支える材料である。2026年3月末のNAVは40.1兆円、LTVは17.0%となり、2025年12月末の20.6%から改善した。純利益は5.0兆円と過去最高水準で、OpenAIを中心とする未上場AI資産の評価上昇とArmの時価総額上昇が資産価値を押し上げた。直近summaryの「直ちに流動性危機を基本シナリオにしない」という見方は維持できる。

ただし、信用結論はポジティブ・バイアス付きの据え置きにとどめる。3月末LTVは、4月1日のOpenAI追加投資100億米ドル実行と、同月のブリッジ借入合計200億米ドルを反映していない。外貨建シニア債で一部返済は進んだが、ブリッジ残高と長期化計画はまだ完全には見えない。SBGは引き続き、イベント感応度の高い投資持株会社クレジットとして扱う。

2. What Was Announced

SBGは2026年5月13日、2026年3月期通期決算を公表した。連結ベースでは、純売上高が7兆7,987億円、親会社所有者帰属純利益が5兆23億円、投資損益が7兆2,865億円となった。純利益は前年度の1兆1,533億円から大幅に増えたが、主因は営業会社の反復的な利益ではなく投資利益である。SoftBank Vision FundsのFY2025投資利益447億米ドルのうち、OpenAI関連は421億米ドルだった。

主要指標は以下の通りである。

指標 2025年3月末 / FY2024 2026年3月末 / FY2025 信用上の読み
NAV 25.7兆円 40.1兆円 ArmとOpenAIを中心に資産価値が拡大。LTV改善の主因。
LTV 18.0% 17.0% 通常時25%未満の会社方針内。静態的には改善。
キャッシュポジション 3.4兆円 3.5兆円 大規模投資後も3月末時点の流動性は維持。
親会社所有者帰属純利益 1.15兆円 5.00兆円 会計利益は大幅改善。ただし非キャッシュ評価益の寄与が大きい。
投資損益 3.70兆円 7.29兆円 OpenAIを中心に資産評価が上振れ。

OpenAIについては、2026年3月末時点の累計投資コストが346億米ドル、公正価値が796億米ドル、評価益が450億米ドルと示された。2026年2月に合意した300億米ドルの追加投資は、2026年4月、7月、10月に各100億米ドルを実行する設計で、4月分は実行済みである。資金面では、3月末後に400億米ドルブリッジからOpenAI第1トランシェ用100億米ドルと一般事業目的100億米ドルが借り入れられた。ブリッジは無担保・無保証で、返済日は2027年3月25日である。

3. Credit Read-Through

最も前向きな点は、3月末時点のLTVが17.0%へ低下し、OpenAI追加投資前の懸念に対して余裕を示したことである。直近summaryでは、OpenAI追加投資でLTVが25%へ近づく可能性を中心リスクとしていた。少なくとも2026年3月末時点では、ArmとOpenAIを中心とする資産価値上昇が負債増加を上回り、通常時LTV25%未満方針に余地が残った。

ただし、この改善は純粋なデレバレッジではない。LTV計算上の保有株式価値48.26兆円の中心にはArm株式とOpenAIの未上場評価がある。OpenAIの公正価値796億米ドルはNAVを押し上げるが、売却、上場、共同投資家への移転、または他の資金調達に転換されて初めて返済原資になる。

資金繰り面では、3月末キャッシュポジション3.5兆円は安心材料だが、4月以降の動きがより重要である。4月16日の外貨建シニア債は一部返済を進めるものの、ブリッジ全体に対してはまだ一部である。2026年7月と10月のOpenAI残りトランシェを、どの資金源で手当てするかが次の信用判断になる。

担保金融も二面性がある。3月末のLTV計算では、Arm、SoftBank Corp.、T-Mobile関連の資産担保ファイナンス調整額が合計4.62兆円と示されている。これは資金調達余地を示す一方、優良資産の一部が無担保債より先順位の資金提供者に使われていることを意味する。LTVを25%未満に保つ手段が資産売却なのか、担保借入の追加なのかで、同じLTVでも無担保債の保護は変わる。

総合すると、FY2025通期資料は「予想より強い資産価値」と「まだ終わっていない資金手当て」を同時に示した。LTV17.0%は短期ポジティブだが、OpenAI追加投資とブリッジ長期化の山場は2026年度に残る。今回決算は保有継続を否定する材料ではないが、未上場AI資産、担保化、短期大口借入に対するスプレッド補償は引き続き必要である。

4. What To Watch Next

5. Sources

6. Unverified / Pending